ここ数日、中学生の作文を添削することが多くなっています。

今年の中3の文章を読んでいて、いくつかの特徴が見えてきました。

その中で最も印象が強いのは、「文を長く書く子が多い」ということ。

中3が練習している作文では、学調にあわせて、150字~200字で、2段落構成の文章を書いてもらうことが多いのですが、その時、多くの子が、作文全体をたった2つの文で書いてくるのです。

2段落構成で2文。つまり、1段落1文です。80字~100字を1文で書いている。

実は、文章を書きなれた人なら、それほど長い文とは言えない。上の赤字にした文は86字です。

しかし、文章を書く経験がそれほど多くない中学生がこの字数を1文で書くと、ほとんどが破綻します。原因は二つ考えられます。

①とりあえず「僕は」「私は」と書き始めてしまったが、到達点が見えず、探り探り書いているうちに長くなってしまった。

②結論は頭の中にあるのだけれど、それをすぐに言い切ることをしないで、回り道しているうちに、結論が何か分からなくなってしまった。


いずれにしても、中学生のうちは、長い文を書くと失敗すると考えましょう。

例えば、「私は犬が好きです。」と言えばいいのに、「私は、小さいころ猫を飼っていたこともあるので、猫もそんなに嫌いではないけど、やっぱり犬のほうが、かわいくて、言うことをきくし、ですが、猫でも言うことをきく種類もあって…」のように思いつくまま書いていると、作文の体をなくしてしまいます。

だから、作文を書くときは割り切って、「私は、犬が好きです。猫も好きです。しかし、犬のほうが、より好きです。」のような短く簡潔な文をどんどん重ねていきましょう。あまり良い文章にならないような気もしますが、国語の問題での作文なら、減点されないことが第一です。
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